« 「めざせクラッキ!」が届きました | Main | 新年明けましておめでとうございます。 »

降雪後の校庭を眺めて

 仕事もひと段落して、年末年始休業に入ったその日の午前中、「フジパンカップ」という、関東およびその近県の選抜チーム編成による少年サッカー大会のレポート番組を見ました。試合決勝戦会場はロングパイル人工芝の素晴らしいグラウンドでした。確かに大人のピッチ用にラインが描いてあって、少年用には別途ラインを引いてあったため、紛らわしい部分もありましたが、そこはさすがに選抜選手。何も気にすることなく、平然とプレーしていました。グラウンドの質自体は問題ないどころかトップレベルですから、局面の個人技としても素晴らしいプレーが数多く出ていました。

P1000702
 さて、同じ日の朝の、私の住まい近くにある校庭です・・・。
 そう、今朝は雪が降りました・・・。そして、強い日差しでぐちゃぐちゃに解けるところ、雪が残るところがまだらに現れました・・・。

P1000703

 フジパンカップのロングパイル人工芝グラウンドと、雪の降った土の校庭・・・。この格差にかなりヘコんだ朝でした・・・。

 先日のエルゴラに、高校サッカーの各チームについて紹介した記事(東日本分)が掲載されていました。長野県代表の東海大三の記事もありましたが、その長野県の様子を紹介する「一口メモ」の一文に、「・・・加えて雪に包まれる冬期の練習場所を確保することが難しいなど・・・」とありました。
 この一文、ある面半分は正解で半分は違うんですよね。確かに北信地区や県北部(大町・白馬方面は県内では北に位置しながらずっと中信地区に含まれていて、北信地区とは表現していなかった)は「雪に包まれる」ことはあると思います。雪上でのサッカーや走り込み、トレーニングも可能でしょう。しかし、中南信地区はそうではありません。むしろ雪が降ったり、積もったりして、長い間「雪に包まれる」のは一冬でも少ない方なのです。
 よく、県外から来た方が松本に来てこう言うことがあります。「長野県って雪が多いってイメージだったけど、松本はこんなに雪が無いなんてびっくりしたよ。」って・・・。でも、雪の無い状況こそが本来の姿なのです。地形や標高、その他気象条件の関係で、降雪後はとかくすぐに晴れて日が差しますから、その日のうちに南北の道路は解けて乾いてしまいます。その一方で建物に日差しを遮られた東西の道路はアイスバーン状態になってしまいます。

P1000705

 雪はご覧のように確かに降ります。しかし、その後が地元の屋外スポーツ関係者にとって憂鬱な日々となるのです。明日の朝の予想最低気温は氷点下10度。全国でも有数の強い日差しを受けて解けたシャーベット状のグラウンドが、今度は鏡のようにカチコチに凍るのです。この10度以上の「寒暖の差」こそ、中南信地区の土のグラウンドにとって、たちが悪いものなのです。
 「雪に包まれて」練習場所が確保出来ないのではないのです。この鏡のように凍ったグラウンドではボールを使った練習も、走りこみすらままならないのです。そういう意味で練習場所を確保するのが難しいのです。かろうじて周辺道路での走り込みが選手のトレーニング場所となる訳です。仮に解けたとしても、今度はぐちゃぐちゃに。そして、そういうグラウンドでトレーニングをして、夕方トンボ掛けをしようとする頃には、ふたたび凍って足跡すら平滑に出来ないことさえあるのです。こんなグラウンド状態では、学校関係者すら容易に使用を認めようとはしません。ならば早く芝生化や、ロングパイル人工芝化を検討すればと思うのですが・・・。
 先日、川淵キャプテンが石原都知事と都内の芝生化された校庭を視察するという記事が掲載されていました。一方で、校庭の芝生化について、松本市長も安曇野市長も消極的な発言をしていた新聞記事も見てしまいました・・・。特に三郷の芝生化について、「あれは旧三郷村でやったことで校庭の芝生化は特に検討していない」という安曇野市長の発言には大いにヘコんでしまいました。また、この地区特有の気象条件によって、冬場の校庭でろくに運動もできず、室内にこもり、メタボリックな生徒を増やすことを、まさか医師である松本市長が容認するとは思えないのですが・・・。
 芝生化による足腰強化の体力づくりと、土のグラウンドで転んで怪我をしてもへこたれない精神力とが比較され、後者を選択する議員や市長や年配のお歴々の方々が、芝生で足をつらせる高校生に向かって、「何だあれは、走り込みが足らん!精神的に甘いんじゃないかぁ!」と発言するようならまさに本末転倒になりかねません。今年のワールドカップや、Jリーグでも見られた、日本サッカーの「勝ちきれない」一つの要因に、もしかしたらこの芝生化による平素からの基礎体力の積み上げによる差があるようにさえ最近は感じています。ロングパイル人工芝グラウンドを知らない大人もこの松本地区にはまだまだ多いですが(今でも、「人工芝」と聞くと、「硬い」とか、「火傷する」という言葉が飛び交ってしまいます・・・)、これが校庭に採用されるのも基礎運動能力を高めることが出来るはずです。クッション性が高く、走り回って遊ぶだけで基礎体力を高められるでしょう。
 長野県は海が無いため、砂浜での足腰強化はありえません。標高が高く、酸素が他より薄い状態でトレーニングできるからといって、硬い土のグラウンドでトレーニングして、膝や足首、腰などを故障していては何の意味も無くなってしまいます。芝生やロングパイル人工芝が故障の少ない基礎体力強化の近道となり得るのであれば、全国レベルのバレーボールなど室内スポーツにとっても役に立つことがあるかもしれません。全国大会ベスト8を目指していた松商学園のバスケットボール部がまさかの初戦敗退したことにもそんな遠因を感じつつ、互いのスポーツ環境作りが相乗効果をもたらすよう、検討できたらと願うばかりです。
 さて、最後に・・・、フジパンカップには長野県選抜U-12も参加しましたよね。選手の皆さんはまさに県を代表する少年サッカーのアスリート・・・。そしてそういう選手をサポートする保護者の皆さんがいらっしゃるわけです。ロングパイル人工芝を見たり、プレーできた感想から、何か大きなムーヴメントを起こすことは可能なのではないでしょうか・・・。同じサッカー仲間が動くのであれば、やはり県内トップの選手やその保護者の皆さんが、行政に働きかける方が効果的なように思うのですが・・・。

|

« 「めざせクラッキ!」が届きました | Main | 新年明けましておめでとうございます。 »

サッカー」カテゴリの記事

スポーツ」カテゴリの記事

フットサル」カテゴリの記事

女子サッカー」カテゴリの記事

少年サッカー」カテゴリの記事

教育」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

趣味」カテゴリの記事

Comments

>>hink hiroさん
 コメントありがとうございます。スポーツのもたらす相乗効果について、最近他からも同様のコメントをもらっています。「ピラティス」ってご存知ですよね?体幹部の強化につながっているということで他の様々なアスリートが実践しているということです・・・。

もう一つ・・・。
(コメントが貴殿ブログにてうまく投稿できなかったので、こちらにて追伸コメントいたします)
 ナガノケンの行政や大手民間企業は地元スポーツに対する質の高い環境づくりに向けてより一層努力し、それによる地域経済の活性化を心がけてほしい。
 でないと、スポーツをしている若い地元選手のハートは、今や容易に県外と比較してしまい、一層萎えてしまいますよ。
 オーレ!ナガノ!
 相互トラバ、よろしくお願いいたします。

Posted by: 小林コーチ(管理者) | December 30, 2006 at 12:42 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/70697/13254722

Listed below are links to weblogs that reference 降雪後の校庭を眺めて:

» トヨタカップはハートの強い方が勝ったけど・やっぱテクよ! [☆☆☆OFF THE BALL☆☆☆]
東日本のU-12少年サッカー大会をテレビ東京の番組で観た。トレセン・県選抜のチーム+αによって競われていたが、関東の個人技レベルには驚愕した。 かつての野洲高校のサッカーを小学生がしている感じ。単純に比べられないが、身長や体力・スピード等を考慮すればナガノケンの中学生レベルに劣らないと思った。現在技術が同等なら、3年後同じ土俵に立った時には確実に抜かれてしまうだろう。ナガノケンの中学生は3年後に全国の後輩に負け... [Read More]

Tracked on January 02, 2007 at 09:42 PM

« 「めざせクラッキ!」が届きました | Main | 新年明けましておめでとうございます。 »