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ガールズエイト県大会(その5、総括)

 自チームだけに限らず、大会を通じて成長した選手と、なかなか成果の出なかった選手との差・・・。保護者・指導者が試合中あるいは試合後に「大人の観点」であれこれ言い過ぎてしまい、子どもに無用のプレッシャーを与えてしまったケースは、選手が最初からミスを怖がって弱気になったり、なかなかいいプレーが見られなかったりしたように思いました。それでもウィングの場合、もともと技術的には努力してきちんと積み上げて来た選手たちですから、大崩れすることは無かったように思います。
 U-12交流の部(予選下位と、オープン参加チームとの対戦の部)では、相変わらず、終始大きな声でなんでもかんでもコーチングしているコーチもいました。すると、応援席からもオーバーコーチングが・・・まさに、感染しているのです。確かに結果も伴わず、大人はいろいろ言いたいでしょう。でも、チームは、子どもたちは本音としてどうだったでしょうか・・・。楽しめたでしょうか・・・。
 ・・・一方で、今まで以上に頑張った選手もいました。短い期間でしっかり成長を遂げて、数々のいいプレーを出すとともに、メンタリティもしっかりしてきた感じがしました。保護者があれこれ言わず、少し距離を置いて「見守って」いた選手に多く見られたような気がします。
 大会期間中にたくましく、積極的なプレーの出てきたチームもありました。指導者は多くを指示していません。それについて親としてはもどかしげにいろいろ言いたそうでしたが(苦笑)、見守った結果、子どもたち同士で考えること、頑張ること、課題・問題を自分たちで何とか解決しようとすることを覚え、結果としてしっかりしたプレーを自発的に引き出せたように思いました。

 だから、こうした光景を目の当たりにして、私としては、プレッシャーを受けて弱気になっているウィングの選手に対しては、保護者の皆さんには大変申し訳ありませんでしたが、このような言葉掛けを選手にした場合もありました。
 「お父さんが、お母さんが見ているから、いろいろ言われるから、そんなこと、どうだっていいじゃないか(心の中で・・・本当はそういうプレッシャーも楽しんで欲しい、でも君たちはまだプロじゃないんだからね)。今、ここで、長野県の少女チームのトップを決める試合の場に立って、それだって結構かっこいいことじゃないか(心の中で・・・本当はもっともっと上の舞台の方がもっともっとかっこいいから、それに見合う技術・戦術・フィジカル・メンタリティを身に付けて欲しいけど、今、急にそれを要求したらコーチはただただ厳しい要求をして、怒るばかりになってしまうからね)。ミスを恐れるより、ここで精一杯プレーすることが、お父さんやお母さんのためだけじゃない、自分がこれからの人生いろいろ経験していく中で役に立っていくことになるかもしれないんだ。自分のために一生懸命プレーしよう、それが必ずチームのためにつながるから。さあ、頑張っていこうじゃないか。」
 保護者はミスを責めたり、プレッシャーを掛けたりすることで、「こんなつまらないミスなんかしないで欲しい」という思いを伝えているかもしれません。でも、その行為は「こんなつまらないミスをしてしまったんだ、自分は・・・」と、選手たちの自信を失わせ、低いはずの「技術的ハードル」の基準を無用に高く思わせてしまい、ますますチャレンジの姿勢を損ねてしまうことになっているのです。そのうち、チャレンジできるはずのハードルすら飛び越えるのも嫌になってしまいかねません。大会期間中、レギュラークラスの選手に「試合に出たくない」とか、「最初から出なくてもいい」とかコーチに言ってきた選手は、仮にもし他の理由があったにせよ、そういう大人からのプレッシャーに最初からどっぷり浸かってしまっていた可能性が高く、試合の合間にもあまり気の休まる感じはしていなかったのだと思います。(予選初戦の茅野戦直後の選手とのコミュニケーションと保護者の皆さんへの説得はホント、胃が痛くなりました・・・。)
 だから、少し黙って「見守る」姿勢が必要なのだと思います。もし見守るだけでなく、コミュニケーションを取っていくのであれば、「そんなミス、どうってことないよ」とか、「ミスしても、もっとすごいプレーが出れば問題ないから、さあ、次!次!」とか、そういうプラス思考を保護者・指導者など大人の立場が感じて意識的かつ積極的に身に付けていかなければならないように思いました。
 本来子どもたちのミスを認識すべきは大人である指導者自身なのです(「off the Pitch」も含めて考えると、日常の生活を一緒に過ごす保護者自身も含まれるのです。)。大人がそのミスを減らすよう、次のトレーニングにさりげなく活かせば、日常生活で自己管理の大切さを説いたり、減点法でなく加点法の思考を意識したりすれば、子どもたちを責めなくとも、チームとしてはより確実に良い方向へと進むのですから・・・。

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Comments

4種ジュニアチームでの保護者の声が、プレーヤーのハートやゲームの内容にどんな影響を与えたか目の当たりにしてきました。
声援・応援はいいのですが、オーバーコーチングどころかコーチングが始まると、結果どうこうでなくてサッカーが無味乾燥になっていくのを感じていたことを思い出しました。
息子が3種になりついつい熱くなってしまい気味な私も、小林コーチの記事を読んで冷静さを取り戻せた感じがします。(汗)

Posted by: hinkhiro | August 07, 2006 at 06:28 PM

こんにちは。
実は今年度のガ-ルズ8出場は単独チ-ムと言う事で諦めていたのですが、3月頃の練習に来た娘達から今年も行きたい等の言葉があり、県4種の方で色々検討して貰い私の意見が良いのではとなり6年生のみ移籍という事になりました。但し13人中一人は本人の気持ちの問題で、二人は所属チ-ム監督の問題で不参加となり9名が1名所属してるチ-ムに移籍となりました。でも、基本は移籍前のチ-ムで活動なのでまだ全員が揃った事がない状態です。色々問題があり県予選をしなければならなくなりその時は8名のみ参加でした。学年差が有り結果は・・・でしたが各県の実状により順位決めの試合はやる必要があるのか?疑問でした。単独チ-ムにこだわった為に他県では出場出来ない娘達も多くいるのが現実です。今回のチ-ムに5年生以下の娘を加える事が出来ない寂しい問題もありました。後で分かった事でしたが「日本サッカ-協会は単独チ-ムを推奨するが地域の実状に合わせてチ-ム形態は各地域に任せる」と言う事なので来年度に向けて打合せの席では議題に上げようと思ってます。
10,11月と2回会えるので色々話をしたいと思ってます。よろしく!

Posted by: 越野@ボニ-タ | September 13, 2006 at 04:38 PM

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