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指導者の謙遜

 チームを指導していると、他のチームから、自分のチームの選手をほめていただく事があります。でも、指導者の立場からすれば、「あの子はまだあの課題がある、こういう課題もある、この辺も伸ばせたらなぁ・・・」というように欲張りになってしまい、ついつい「いやぁ、まだまだですよぉ」と言ってしまいます。
 指導者として満足してしまえば、成長はありません。それは当然のことです。ですから、指導者が、自分のチームの選手を謙遜してコメントするのもまた、当然の事だと言えるでしょう。
 しかし、少年・少女の指導をしていて、そういった会話が聞こえる場所に子どもたちがいた場合、どう思うだろうか、と最近考えるようになりました。実際に、練習や試合会場などの現場では、子どもたちが身近にいる機会の方が圧倒的に多いはずなのです。プロや高校生の指導者であればまだしも、そうした否定的な謙遜のコメントを子どもたちが聞いてどう思うだろうか、せっかく他チームの方からほめてもらったのに、どうして監督・コーチはほめてくれないんだろう、と思うことはないだろうか、と、深読みかもしれないかな、と思いつつ、考えてしまったという訳です。
 私は、そういう場での評価のコメントに対して、少年・少女の指導者は最初から全否定する必要は無いように思うのです。「ありがとうございます。こうして第3者の指導者の方に評価していただけるなんて、○○は幸せですね。光栄です。」・・・私もここまでほめ言葉を連ねて言えるとは思えませんが、こうしたコメントがあってもいいように思うのですが、どうでしょうか。
 仕事で営業部に籍を置き、家業に戻る前にも、都会の企業で営業研修などを受講した際に、お客様との会話の中で、お客様と意見が異なる場合でも、「はい」とか、「そうですね」とか、肯定的なコメントから入りながら、自分の意見も述べていくと、相手の気持ちをつかみやすいということを聞いたことがあります。それをもとに子どもの気持ちを考えた場合、せっかく外部の方からの評価の言葉をもらっているのですから、「ありがとうございます。」の一言、つまりここで肯定的な挨拶を添えつつ、指導者としても自チームの子どもをその場で一言ほめてあげる必要があるのではないかな、と思ったのです。その上で、「あとこうした課題がクリアできると、さらにステップアップ出来ると思うんですよ。」という言葉などが加われば、聞いた子どもは今までの成果に対しても、これからの課題に対しても、意欲を増しつつトレーニングに励むことが出来るように思います。
 また、指導者の謙遜のコメントは、地元にいると、さらに方言が加わるため、より大きな差となってあらわれるように思うのです。「いやぁ、まだまだですよぉ」では済まない、子どもが聞いていて傷つくかもしれないようなよりきつい表現になってしまいます。「いやぁ、そんなこたぁねぇせぇ~、だめせぇ~、ん~なもん、まだまだじゃねぇかい。」なんて言われてしまったら、ちょっと厳しいように思えるのですが、それは私だけでしょうか。
 実家に戻ってから、最近常日頃、松本や安曇野の方言は、耳にしていて「きついなぁ」とか、「謙遜を通り越して否定的だなぁ」ということを感じるようになりました。その言い回しが果たして子どもたちへの指導に影響しているのだとしたら、これは克服するにはなかなか難しい課題になるのではないかと思ったのです。
 それだけでなくとも、まだまだムラ社会の雰囲気が色濃く残っている風土がここにはあります。それはそれで全てが悪いことではありません。その風土や環境を活かした指導で、いい方向に持っていける方法は必ずあるはずです。ただ、私が表面的に感じていることだけではない、根っこの部分から考えていく必要があるように思います。

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